企業が多額の資金を調達したいと思っても、銀行など尾金融機関から融資を受けるには様々な問題があります。例えば担保や保証人を用意しなければならず、審査には数週間から数か月かかることもあり気軽に利用できません。また自社の経営状態が厳しく審査されるため、債務超過や赤字決済などの問題を抱えていると利用できないという問題も存在します。債権譲渡ならば売掛債権の売買契約なので担保や保証人を用意する必要はなく、即日から1週間ほどで資金調達が可能です。
売掛先に問題がなければ自社が債務超過や赤字決済などの状態でも利用できます。債権譲渡によって経営資金を確保する方法はファクタリングと呼ばれており、2社間取引と売掛先が関与する3社間取引があります。前者はファクタリング会社と利用者だけなので手続きを素早く行うことができ、売掛先に自社の状態を知られる心配がありません。即日での現金化も可能ですが手数料は売掛債権額の6％から40％と割高に設定されています。
後者は売掛先が関与するため現金化まで1週間ほどかかるものの、手数料は売掛債権額の1％から5％と安いのが特徴です。2社間取引は売掛先に知られず素早く資金調達をしたい場合に適しており、3社間取引はなるべく手数料を抑えたい場合に適しています。債権譲渡は企業にとってリスクが少なく手軽にまとまった資金を調達できるというメリットがあります。経営資金を確保したい場合以外に、キャッシュフローを改善したい場合や売掛金が回収不能となるリスクを回避したい場合などにも債権譲渡が行われています。